不動産購入のチェックポイントとは?マイホーム購入に必要な知識のまとめ







「不動産購入時にチェックするポイントは、不動産に詳しくない方にとっては判断が難しいかもしれませんが、必要な知識を覚えておくと不動産の購入時だけでなく売却する際にも役立つでしょう。

また、一戸建てやマンションなどでは注意点も違ってくるので正しく理解しておくことが必要です。



今回は、不動産購入のチェックポイントとして一戸建てやマンション購入に必要な知識を解説していきます。






不動産購入のチェックポイント



不動産の購入は、本来「物件選び」「タイミング」「不動産会社選び」などを理解しなければいけません。しかしこれらは日々変化していくので、不動産購入を考えている方の手助けになるように『最新版』としてまとめました。




【不動産購入のチェックポイント】

・立地(周辺施設、防犯)

・ハザードマップ(地盤、災害、避難路)

・築年数(耐震基準や耐用年数)

・修繕(修繕履歴やリフォーム状況)

・不動産会社





1.立地(周辺施設、防犯)




国土交通省の住宅市場動向調査(令和2年度)によると、新築の住宅選択の理由は分譲戸建て取得世帯では「新築住宅だから」が64.4%、分譲マンション取得世帯では「住宅の立地環境が良かったから」が69.4%で、最も多い回答です。


中古の住宅選択の理由は中古分譲戸建て取得世帯、中古分譲マンション取得世帯共に「価格が適正だったから」が最も多く、それぞれ56.0%、67.1%。次いで「住宅の立地環境が良かったから」という回答が多いという結果です。


立地を気にする人が多い分、立地環境が良い不動産は価値が下がりにくいという認識でも良いでしょう。


ただ、これまでは、「駅近の利便性」「通勤や通学がラク」ということはメリットでしたが、ネットスーパーやオンライン診療などが増えることも予測されるので、駅近ではなくても住宅が密集しておらず、人通りが多すぎないことがメリットとして扱われることもあり得ます。


防犯や治安に関しては事前に把握しておく必要がありますが、警視庁や県警のwebサイト、Yahoo!防犯マップ、Yahoo!防災速報アプリなどを利用できるので、チェックしてみてください。


また、用途地域などから、暮らしやすさなどの判断もできます。用途地域とは地域ごとに基準があるので小さなお子様がいるご家族、若い夫婦、ご高齢の方などによっても、住み心地や暮らしやすさを見極める目安になります。




用途地域マップ






2.ハザードマップ(地盤、災害、避難路)




軟弱な地盤は地震や災害などの影響を受けやすいので、液状化や地盤沈下しやすい土地や災害の影響を受けやすい地域に該当していないかを確認することで、リスクを避けられるでしょう。


不動産会社が契約前に行う重要事項説明では、2020年より水害ハザードマップの説明が義務化されています。これにより台風、大雨などの災害のリスクについては把握できると思います。


ただし、災害の影響を受けやすい地域であっても対策がとられていることがあるので、水害国土交通省や行政のプロジェクトにも目を通しておくと安心です。水害を軽減させる止水対策を進めていることが多いです。


ハザードマップ




台風被害による治水対策プロジェクト







3.築年数(耐震基準や耐用年数)




中古の家探しで失敗したくないという方は、「家の寿命は何年くらいなの?」「大きな地震などがきても大丈夫なの?」などが気になると思います。おおよその目安や基準を知っておくことで資産価値についても目を向けておくと良いでしょう。


家の寿命といっても、建物の種類、メンテナンスやリフォームなどでも差がありますが、基本的には法定耐用年数という税法上の耐用年数が決まっています。耐用年数を過ぎたら住めなくなるということではありませんが、建物の資産価値の目安としておさえておきます。



法定耐用年数

・木造住宅…22年

・鉄筋コンクリート住宅・鉄骨鉄筋コンクリート住宅…47年

・軽量鉄骨住宅(骨格材肉厚が3mm以下)…19年

・重量鉄骨住宅:34年




耐用年数(建物/建物附属設備)





法定耐用年数を超えてると住宅ローンが組めない、または少額になるおそれもありますので、不動産の売却や購入のタイミングは非常に重要です。建物の耐用年数を過ぎていても土地に対してローンが適用になることもあるので、価格と築年数は不動産会社からしっかりと説明を聞いておきましょう。


また、築年数によって建築基準法の耐震基準が変わります。旧耐震基準などで地震に対してリスクがある場合にローンが組みにくいので、築年数で不利にならないようにお早めに相談することで不安を解消してください。




4.修繕(修繕履歴やリフォーム状況)




住宅の種類によって機械的に決められている法定耐用年数に対して、家の価値はメンテナンスの状況でも変わるので状況を把握しておきます。


特に中古マンションでは管理会社が管理をしているので修繕履歴を確認できることが多く、適切な時期に必要な修繕が実施されているかチェックをすることが可能です。長期修繕計画書通りに修繕が行われているかなど、例えば、屋上防水工事が計画されているのに実際は行われていない場合、雨漏りなどの問題はないか確認すべきでしょう。





5.不動産会社




不動産の購入を考えている場合にはまずは不動産会社に相談をします。希望の物件を見つけることができたとしても、その後の手続きや住宅ローン、税金まで任せることになるので、不動産の専門知識に加えて、会社が取り扱っている金融機関、フォロー体制などを重視しましょう。


不動産を買い替えたい場合には、売却と購入を一緒にお任せすることでアドバイスももらいやすくローンや資金計画の失敗を防ぐことができます。信頼できる不動産会社選びが欠かせません。




一戸建てのチェックポイント




マンションに比べると一戸建てでは法定耐用年数は短いので、メンテナンスやお手入れが必要です。建築当初の図面や設備関連の取扱説明書など、できるだけ書類が残っているとリフォームなどもやりやすくなります。


耐用年数を超えてもメンテナンスを行えば問題なく住み続けられるので、その際に書類が揃っていると重宝します。



マンションのチェックポイント




一般的なマンションでは管理組合があるので、日常の修繕は管理費で賄われ計画的に行われる大規模な修繕のために修繕積立金を積み立てています。共用部分に関しては、個別にメンテナンスを考えなくてもよいので手間が少なく全体の資産価値は保たれます。


購入時には修繕積立金の積立額や未収金の数字を確認することで資金不足となっていないかが分かります。資産価値に影響する修繕がしっかりと実施されているか、修繕積立金が計画通りに積み立てられているかを確認しておくと安心です。






不動産購入に必要な知識のまとめ




不動産の購入においては家の寿命ということも考えて、適切な「物件選び」「タイミング」「不動産会社選び」をしていただければと思います。


不動産には多くの規制が絡んできますので、一戸建てを希望している方もマンションを希望している方も、構造、耐用年数、確認すべきポイントを把握した上で進めていきましょう。


不動産の価値がどれくらいなのかということは、メンテナンスやリフォームの状態などによっても変わってきます。メンテナンスをこまめに行っていたり、立地や周囲の環境がよいと価値は上がります。逆に環境も悪くメンテナンスをしていないと価値は下がります。


不動産を購入したら将来の価値が上がっていることもあるので、専門知識のある不動産会社に相談することをオススメします。